最近、シャンプーの時や朝起きた時の抜け毛が急に増えた気がする……
このまま抜け毛が続いたら、薄毛になってしまうのでは?」と、日々の抜け毛の量に不安を感じていませんか。

健康な頭皮状態であっても、髪の毛は日々のヘアサイクル(毛周期)によって自然と抜け落ちるものです。しかし、その抜け毛が「一時的なもの」なのか、それとも「頭皮環境の悪化や病気によるSOSサイン」なのかを見極めることは、知識がないとなかなか難しいものです。

本記事では、抜け毛に悩む方に向けて、正常な抜け毛と異常な抜け毛の見分け方から、今日からすぐに実践できる具体的な対処法までを詳しく解説していきます。

目次

※この記事は、消費者庁国民生活センター厚生労働省の発信する情報を基に、作成しています。
「総額表示」の義務付けに則り、税込価格にてご紹介しています。
※本記事で紹介している施術は保険が適用されず、自費診療です。
厚生労働省が掲げる広告に関するガイドラインに則った運用をしています。
※掲載している口コミは、当メディアが独自に実施したアンケート調査による個人の感想です。治療の効果や痛みの感じ方には個人差があり、効果を保証するものではありません。

抜け毛が多い? 1日に抜ける正常な本数とヘアサイクル

毎日たくさんの髪が抜けると「もしかして薄毛の前兆?」と不安になるかもしれません。

しかし、髪の毛には成長して自然に抜け落ちるまでの「ヘアサイクル ( 毛周期 ) 」が備わっており、誰しも毎日ある程度の本数は抜けるのが一般的です。

そこでまずは、ご自身の抜け毛が正常な範囲内なのかを正しく判断するために、健康な状態での平均的な抜け毛の本数や、時期によって抜け毛が増えやすい季節的な要因について解説します。

1日に抜ける髪の毛の平均本数

健康な人の場合、1日に抜ける髪の毛の平均本数は50〜100本程度とされています。

人間の頭皮には全体で約10万本の髪の毛が生えており、1本1本が「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクルを繰り返しています。常に全体の約10%程度が、成長を終えて抜け落ちる準備をする休止期にあるため、1日に数十本が抜けるのはごく自然なことです。

そのため、古い髪から新しい髪へと生え変わるための「自然脱毛」であれば、過度に心配する必要はありません。とくに1日の抜け毛の多くは洗髪時に集中するため、シャンプーの際に排水溝に髪が溜まっても、それが平均的な本数の範囲内であれば正常な生理現象だと言えます。

正常なヘアサイクルと抜け毛の目安
  • 人間の頭髪の総数
    約10万本
  • 休止期にある髪の割合
    全体の約10%
  • 1日の正常な抜け毛の量
    50〜100本程度
  • シャンプー時に抜ける量
    1日の抜け毛の約半数〜6割 ( 30〜60本程度 )

しかし、この本数を大きく上回る日が何日も継続する場合は、ヘアサイクルが乱れ、成長途中の髪まで抜け落ちている可能性があるため注意が必要です。

抜け毛の量が急に増える時期と季節の関係

1年を通して、抜け毛の量は常に一定ではありません。とくに秋口 ( 9月〜11月頃 ) は、一時的に抜け毛の量が急激に増えやすい時期として知られています。

この時期には、普段の倍近い1日200本程度の髪が抜けることも珍しくありません。これには、夏の間に受けたダメージや気候の変動が深く関係しています。

秋に抜け毛が増加する主な要因
  • 夏の強い紫外線による頭皮へのダメージの蓄積
  • 夏バテや偏食にともなう髪への一時的な栄養不足
  • 冷房や空気の乾燥による頭皮の水分不足
  • 季節の変わり目の寒暖差にともなう自律神経の乱れ

これらの影響が秋になって時間差で現れるため、一時的にヘアサイクルが乱れやすくなります。そのため、1〜2ヶ月程度で抜け毛の量が元の水準に落ち着くようであれば、季節的な要因による自然な現象と考えられるため、過度に心配する必要はありません。

しかし、秋を過ぎても大量の抜け毛が長期間継続する場合や、季節を問わず急激に抜け毛が増加した場合は、頭皮環境の悪化や別の疾患が隠れている可能性があります。

そこで次の章では、ご自身の抜け毛が一時的なものか、それとも注意すべき状態かを判断するためのセルフチェック方法について解説していきます。

正常な抜け毛か異常な抜け毛かを自分で見分ける方法

抜け毛の本数が多いと感じたときは、抜けた髪の毛そのものや頭皮の状態を観察することで、正常なヘアサイクルによる自然脱毛か、注意が必要な状態なのかをある程度見分けることが可能です。

まずは床や枕元に落ちた髪を拾い上げ、毛根の形や髪の太さ、そしてご自身の頭皮環境を客観的に確認してみましょう。

ここでは、誰でもすぐに実践できる3つの指標を用いたセルフチェック方法について解説します。

抜けた毛根の形や色をチェックする

抜け毛が正常か異常かを判断する上で、最も分かりやすい指標が「毛根の形と色」です。まずは、抜けた髪の根元を明るい場所でよく観察してみてください。

自然なヘアサイクルで抜けた髪の毛根は、マッチ棒のように丸くふくらみがあり、根元部分が白っぽく透き通っているのが特徴です。これは、髪を頭皮に固定するための組織である毛根鞘 ( もうこんしょう ) が毛と一緒に抜けるためであり、健康な状態である証拠だと言えます。

しかし、毛根にふくらみがなかったり、色が極端に黒かったりする場合は注意が必要です。以下の表を参考に「形・色・付着物」の3つのポイントから、ご自身の抜け毛をチェックしてみましょう。

【毛根の状態で分かる抜け毛のサイン】

正常な毛根 注意が必要な毛根
マッチ棒のように丸くふくらみがある ふくらみがない、細くとがっている
白っぽく透き通っている 根元まで真っ黒になっている
付着物 特になし 白くベタついた塊やフケがある

※毛根を覆う半透明の組織が付いている場合は、正常な毛根鞘 ( もうこんしょう ) のため問題ありません。

正常な毛根と異常な毛根の特徴
  • 正常な毛根
    マッチ棒のような丸いふくらみと白く透き通った色合い
  • いびつでふくらみがない毛根
    髪への栄養不足やヘアサイクルの乱れ
  • 全体が黒っぽい毛根
    成長期に急激に抜け落ちた異常脱毛のサイン
  • 白くベタついた塊が付着した毛根
    皮脂の過剰分泌による毛穴の詰まり

このように、毛根の形がいびつであったり、黒っぽいまま抜けたりしている場合は、何らかの原因で髪の成長期が短縮されている可能性が高いと言えます。

抜け落ちた髪の太さや長さを確認する

毛根のチェックに続いて、抜け落ちた髪の毛全体の「太さ」と「長さ」にも注目してみてください。

健康なヘアサイクルを全うして自然に抜けた髪は、数年間にわたる成長期間をしっかりと経ているため、太くハリがあり、ご自身の本来の髪の長さまで伸びているのが一般的です。

しかし、全体の髪の長さに比べて、極端に短く細い産毛のような抜け毛が多く混ざっている場合は注意が必要です。頭皮環境の悪化やホルモンバランスの変化によってヘアサイクルが乱れると、髪が太く長く育ちきる前に成長が止まってしまいます。そのため、細く短い状態のまま抜け落ちてしまうのです。

正常な抜け毛 注意が必要な抜け毛
太さ 太くハリやコシがある 産毛のように細くて柔らかい
長さ 本来の髪の長さまで伸びている 極端に短い、または途中で切れている
注意すべき抜け毛の太さと長さのサイン
  • 全体の髪の長さに比べて極端に短い抜け毛
  • ハリやコシがなく、産毛のように細くて柔らかい抜け毛
  • 途中でプツンと切れたような不自然な短さの髪 ( 切れ毛によるボリューム低下 )

とくに、シャンプーの際や枕元にこうした細く短い抜け毛が頻繁に目立つようであれば、髪の成長期が短縮されているサインの可能性があります。

頭皮の硬さや地肌の透け感を確認する

抜け毛そのものだけでなく、髪を育てる土台となる「頭皮環境」をチェックすることも非常に重要です。頭皮の血行不良や全体のボリューム低下は、抜け毛を加速させる初期サインとして現れやすいためです。

ご自身で簡単にできる2つのステップで、頭皮の硬さと地肌の状態を確認してみましょう。

頭皮環境のセルフチェック手順
STEP 1
頭皮の硬さをチェック ( 触覚 )

両手の指の腹を頭皮にピタッと当て、前後左右に揉むように動かします。

  • 健康な頭皮
    おでこの皮膚と同じように柔らかく、スムーズに動く
  • 注意が必要な頭皮
    突っ張って硬く動かない場合は、血行不良による栄養不足のサイン
STEP 2
地肌の透け感や色をチェック ( 視覚 )

合わせ鏡やスマートフォンのカメラなどを使い、つむじや分け目の状態を客観的に確認します。

  • 健康な頭皮
    青白く透き通っており、分け目の地肌が目立ちにくい
  • 注意が必要な頭皮
    地肌が以前よりくっきり透けて見える、または赤みを帯びている ( 炎症のサイン )
頭皮環境の危険度を知らせるサイン
  • 頭皮が硬く指で押してもスムーズに動かない ( 血行不良の疑い )
  • 頭頂部や分け目の地肌が以前よりもくっきりと透けて見える
  • 頭皮が赤みを帯びている、または過度なフケやベタつきがある

このように、抜け毛の増加に加えて頭皮の硬さや地肌の透け感が目立つ場合は、一時的な自然脱毛ではなく、すでに薄毛が進行し始めている可能性があります。

男性に多い抜け毛の主な原因

男性の抜け毛は、日々の生活習慣だけでなく、男性特有のホルモン遺伝的な体質が深く関わっているケースがほとんどです。

とくに、20代〜30代以降から生え際や頭頂部の抜け毛が目立ち始めた場合、その背後には特有の脱毛メカニズムが隠れていることが少なくありません。そのため、むやみに自己流の対策を始めるのではなく、まずは根本的な原因を正しく把握することが解決への第一歩となります。

ここでは、男性の抜け毛を引き起こす代表的な3つの原因について詳しく解説します。

AGA ( 男性型脱毛症 ) によるヘアサイクルの乱れ

男性の抜け毛の原因として最も代表的なものが、進行性の脱毛症である「AGA ( 男性型脱毛症 ) 」です。成人男性の薄毛の多くはこのAGAが原因とされており、生え際や頭頂部から徐々に抜け毛が進行していくのが特徴です。

AGAを発症すると、髪が太く長く育つための「成長期」が数ヶ月〜1年程度に極端に短縮され、十分に育ちきる前に抜け落ちてしまいます。このヘアサイクルの乱れは、男性ホルモンと頭皮内の酵素が結びつく一連のメカニズムによって引き起こされます。

AGA ( 男性型脱毛症 ) による抜け毛のメカニズム
STEP 1
男性ホルモンの到達

テストステロンが血流に乗り、頭皮の毛乳頭細胞へ到達

STEP 2
酵素との結合

待ち構えていた5αリダクターゼとテストステロンが結合

STEP 3
悪玉ホルモンへの変換

より強力な脱毛作用を持つDHT ( ジヒドロテストステロン ) の生成

STEP 4
受容体との結合

DHTが毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体 ( レセプター ) と結合

STEP 5
脱毛因子の発生

脱毛因子 ( TGF-βなど ) が生成され、髪の成長期の強制的な短縮を促す

このように、DHTという強力なホルモンが生み出されることで、前章のセルフチェックで解説したような「細くて短い抜け毛」が急増します。

また、AGAは自然に治癒することのない進行性の疾患です。そのため、放置すると徐々に薄毛の範囲が広がっていくことから、なるべく早い段階で専門のクリニックへ相談し、適切な治療を開始することが推奨されています。

皮脂の過剰分泌による頭皮環境の悪化

男性の頭皮は女性に比べて皮脂の分泌量が多く、ベタつきやすいという特徴があります。これは男性ホルモンの影響によるものですが、過剰に分泌された皮脂をそのまま放置すると、頭皮環境が著しく悪化して抜け毛を引き起こす原因となります。

分泌された皮脂は、時間が経つと酸化して毛穴に詰まりやすくなります。そこにフケや汚れが混ざると、頭皮に存在する常在菌 ( マラセチア菌など ) が異常繁殖し、かゆみや炎症を引き起こします。

この状態が悪化すると、後述する「脂漏性皮膚炎 ( しろうせいひふえん ) 」などの頭皮疾患に発展し、毛根に大きなダメージを与えて抜け毛を加速させる原因となります。
※詳細は「男女共通で抜け毛を引き起こす原因」で解説します。

また、皮脂が増える原因は体質だけでなく、日々の何気ない行動に隠れていることも少なくありません。

皮脂の過剰分泌を招く日常的な要因
  • 洗浄力が強すぎるシャンプーの継続的な使用
  • 脂っこい食事やファストフード中心の食生活
  • 洗髪後のすすぎ残しや自然乾燥による雑菌の繁殖

頭皮を清潔に保とうとして1日に何度もシャンプーをしたり、洗浄力の強いものを使いすぎたりすると、かえって頭皮が乾燥し、それを補うために皮脂が過剰に分泌されるという悪循環に陥ってしまいます。

遺伝的な要因による影響

男性の抜け毛、とくにAGAの発症には「遺伝的な要因」が強く影響しています。

「父親や祖父が薄毛だと自分もハゲるのではないか」と不安に思う方も多いですが、厳密には「抜け毛そのもの」が遺伝するわけではありません。親から受け継ぐのは、あくまで「AGAを発症しやすい体質」です。

具体的には、AGAの進行に関わる2つの要素が、遺伝によって決定されやすいとされています。

抜け毛に影響を与える2つの遺伝的要素
  • 5αリダクターゼ ( 還元酵素 ) の活性の高さ ( 父母双方からの優性遺伝 )
  • 男性ホルモン受容体 ( レセプター ) の感受性の高さ ( 母方の家系からの遺伝 )

このように、悪玉ホルモンを生み出す酵素の働きやすさや、そのホルモンをキャッチする受容体の敏感さが遺伝によって引き継がれます。

とくに受容体の感受性は「X染色体」という母方から受け継ぐ遺伝子に含まれているため、「母方の祖父が薄毛だと遺伝しやすい」と言われるのはこのメカニズムによるものです。

女性に多い抜け毛の主な原因

女性の抜け毛は、男性のように生え際や頭頂部が局所的に後退していくケースは少なく、髪全体の1本1本が細くなり、ボリュームが徐々に減って分け目や地肌が透けて見えるようになるのが特徴です。

その背景には、加齢や出産にともなう女性ホルモンの変動をはじめ、過度なダイエットや日々のストレスなど、女性特有のライフステージの変化などが複雑に絡み合っています。

ここでは、女性の抜け毛を引き起こす代表的な3つの原因について詳しく解説します。

加齢にともなう女性ホルモンの減少 ( びまん性脱毛症 )

女性の髪の健康を大きく支えているのが、「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンです。エストロゲンには、髪の成長期を長く保ち、ハリやコシのある豊かな髪を育むという重要な働きがあります。

しかし、この女性ホルモンの分泌量は20代後半をピークに徐々に減少し、とくに更年期を迎える40代〜50代にかけて急激に低下します。エストロゲンが減少すると、体内で相対的に男性ホルモンの影響力が強まるため、髪の成長期が短縮され、太く育つ前に抜け落ちてしまうようになります。

このように、加齢によるホルモンバランスの変化によって引き起こされる女性特有の薄毛を「びまん性脱毛症 ( FPHL・FAGA:女性型脱毛症 )」と呼びます。「びまん」とは「広範囲に広がる」という意味であり、男性のように一部分だけが後退するのではなく、頭髪全体が均等に薄くなっていくのが特徴です。

びまん性脱毛症によく見られるサイン
  • 髪全体のボリュームが減り、トップがペタンコになりやすい
  • 分け目やつむじの地肌が、以前よりも広く透けて見える
  • 抜け落ちた髪の毛が、昔に比べて細く弱々しくなっている

妊娠や出産後の急激なホルモン変化 ( 分娩後脱毛症 )

女性の抜け毛の原因として、加齢と並んで非常に多いのが「出産」を機に起こる急激な抜け毛です。これを「分娩後脱毛症 ( ぶんべんごだつもうしょう ) 」と呼び、多くの産後の女性が経験する自然な生理現象です。

妊娠中は、女性ホルモン ( エストロゲン ) の分泌量が通常の何倍にも増加します。これにより髪の成長期が延長されるため、本来であれば自然に抜け落ちるはずの髪が頭皮に留まり続けます。しかし、出産を終えるとホルモン分泌量は一気に通常レベルまで急降下します。そのため、妊娠中に抜けるのを休止していた髪が一斉に退行期・休止期に入り、ごっそりとまとまって抜け落ちてしまうのです。

分娩後脱毛症の特徴と経過
  • 産後2〜3ヶ月頃から急激に抜け毛が増え始める
  • 妊娠中に抜けなかった髪が一気に落ちる「一時的な現象」である
  • 通常は産後半年〜1年程度で自然に元のヘアサイクルへ戻っていく

シャンプーの際やドライヤーの後に驚くほどの髪が抜けるため、強い不安を感じる方も少なくありませんが、分娩後脱毛症はホルモンバランスが整うにつれて、時間が経てば自然に回復していくケースがほとんどです。

しかし、慣れない育児による睡眠不足やストレス、産後ダイエットなどによる栄養不足が重なると、ヘアサイクルの回復が遅れ、抜け毛が長引いてしまうこともあります。

過度なダイエットによる栄養不足

女性の抜け毛の原因として、日常生活に潜む落とし穴が「過度なダイエット」です。美しさを求めて極端な食事制限を行うと、体重は減っても、かえって髪の健康を大きく損なってしまうことがあります。

髪の毛の約9割は「ケラチン」と呼ばれるタンパク質でできており、それを合成するためにはビタミンや亜鉛などのミネラルが必要不可欠です。しかし、過度なダイエットによって体内の栄養が不足すると、人間の身体は心臓や脳など「生命維持に関わる重要な臓器」へ優先的に栄養を送り出します。その結果、命に直接関わらない髪や爪への栄養供給は真っ先に後回しにされてしまい、太く健康な髪を育てることができなくなってしまうのです。

さらに、食事制限による鉄分不足(貧血)は頭皮の血行不良を招き、毛根への酸素供給を妨げるため、抜け毛を加速させる大きな要因となります。

過度なダイエットが髪に与える悪影響
  • タンパク質やミネラル不足による毛母細胞の機能低下
  • 生命維持が優先されることによる毛根への栄養供給のストップ
  • 極端な食事制限のストレスによる自律神経やホルモンバランスの乱れ

このように、無理なダイエットによる急激な体重減少は、美髪の土台となる頭皮環境を自ら壊してしまう行為と言えます。

男女共通で抜け毛を引き起こす原因

性別や年齢に関係なく、蓄積されたストレスや睡眠不足、誤ったヘアケアなどは、頭皮環境を悪化させてヘアサイクルを狂わせる大きな要因となります。

どれだけ優れた対策を行っていても、土台となる生活習慣が乱れたままでは、抜け毛を根本から食い止めることはできません。

ここでは、男女問わずすべての人に共通して抜け毛を引き起こす、日常生活に潜む主な原因について詳しく解説していきます。

加齢による細胞の老化と頭皮の血行不良

年齢を重ねるにつれて抜け毛が増えたり、髪のボリュームが全体的に減ったりするのは、男女ともに避けられない自然な変化の一つです。その最大の要因は、髪の毛を作り出す「毛母細胞 ( もうぼさいぼう ) 」の老化にあります。

人間の細胞の分裂機能は、年齢とともに少しずつ低下していきます。髪の毛は毛母細胞が活発に分裂を繰り返すことで伸びていきますが、加齢によってその機能が衰えると、新しい髪を生み出す力が弱まります。その結果、髪の成長期が短くなり、十分に育つ前に抜け落ちてしまう毛が増えるのです。

さらに、加齢にともなう「頭皮の血行不良」も抜け毛を加速させる大きな原因となります。年齢とともに血管が老化して硬くなったり、首や肩の筋力が低下したりすると、頭部の高い位置まで血液をスムーズに送り届ける力が弱まってしまいます。血液は髪の成長に欠かせない栄養と酸素を運ぶ役割を担っているため、血流が滞ると毛根が慢性的な栄養不足に陥ってしまうのです。

加齢による頭皮と髪の変化
  • 細胞の老化による毛母細胞の機能低下 ( 髪を作る力の衰え )
  • 血管の老化や筋力低下による頭皮の慢性的な血行不良
  • 頭皮の潤いや弾力が失われ、乾燥して硬くなることで育毛環境が悪化

睡眠不足や偏った食事など生活習慣の乱れ

日々の生活習慣の乱れは、本人が自覚している以上に頭皮環境や髪の成長に深刻なダメージを与え、抜け毛をダイレクトに引き起こす原因となります。とくに注意すべきなのが「睡眠不足」と「偏った食事」です。

まず、髪の毛は起きている日中ではなく、主に睡眠中に成長します。眠りについてからの深い睡眠時に分泌される「成長ホルモン」が毛母細胞の働きを活発にし、髪の修復と成長を促しているためです。しかし、睡眠時間が慢性的に不足したり、就寝前のスマートフォンの使用などで睡眠の質が低下したりすると、この成長ホルモンの分泌が激減します。その結果、髪が十分に育つための時間が奪われ、ヘアサイクルの乱れや抜け毛の増加に繋がってしまいます。

また、私たちの身体は食べたものから作られており、髪の毛も例外ではありません。ジャンクフードやコンビニ弁当ばかりの生活、あるいは過剰な糖質や脂質の摂取を続けていると、髪の主成分となるタンパク質や、合成を助けるビタミン・ミネラル ( とくに亜鉛 ) が不足します。身体は命に関わる臓器へ優先的に栄養を送るため、慢性的な栄養不足に陥ると、髪の毛への栄養供給は真っ先にストップされてしまうのです。

生活習慣の乱れが髪に与える悪影響
  • 睡眠不足による成長ホルモンの分泌低下と修復機能の阻害
  • 偏った食生活による髪の材料 ( タンパク質やミネラル ) の不足
  • 脂っこい食事の過剰摂取による皮脂の増加と頭皮の毛穴詰まり

ストレスによる自律神経の乱れ

仕事や人間関係など、日々の生活で蓄積される「ストレス」も、抜け毛を急激に増やす大きな要因の一つです。

人間は強いストレスを感じると、自律神経のうち「交感神経」が常に優位な状態 ( 緊張状態 ) になります。この状態が長く続くと、全身の血管がギュッと収縮してしまいます。当然、頭皮に張り巡らされている細い毛細血管も収縮するため、血行が著しく悪化します。

血流が滞ると、髪の毛を作る毛母細胞へ栄養や酸素が十分に届かなくなります。どんなに食事でたっぷりと栄養を摂っていても、それを運ぶための血管が細くなっていては意味がありません。その結果、髪が太く長く育つ前に成長がストップし、細く短い状態で抜け落ちてしまうのです。

ストレスが髪に与える3つの悪影響
  • 交感神経の緊張による血管収縮と頭皮の血行不良
  • 自律神経の乱れにともなう睡眠の質の低下 ( 成長ホルモンの減少 )
  • 慢性的なストレスによるホルモンバランスの崩れ

洗浄力の強いシャンプーや間違った洗髪方法

毎日何気なく行っている「シャンプー」や「洗髪」の習慣も、やり方を間違えると頭皮環境を悪化させ、抜け毛を招く大きな原因となってしまいます。頭皮を清潔に保つことは大切ですが、過度なケアはかえって逆効果になるため注意が必要です。

まず、市販されている安価なシャンプーの中には、洗浄力が非常に強い成分 ( 高級アルコール系などの石油系界面活性剤 ) が使われているものが多くあります。こうしたシャンプーで毎日洗うと、頭皮を守るために必要な皮脂まで根こそぎ洗い流してしまいます。すると、頭皮が乾燥してバリア機能が低下するだけでなく、乾燥を補おうとしてかえって皮脂が過剰に分泌され、毛穴の詰まりや炎症を引き起こす悪循環に陥ってしまうのです。

また、シャンプーの際の「洗い方」や「乾かし方」にも落とし穴があります。汚れを落とそうとして爪を立ててゴシゴシと強く洗うと、デリケートな頭皮が傷つき、毛根に直接的なダメージを与えてしまいます。さらに、シャンプーのすすぎ残しがあったり、お風呂上がりにドライヤーを使わず自然乾燥させたりすると、頭皮に雑菌が異常繁殖し、嫌なニオイやフケ、かゆみをともなう抜け毛の原因となります。

間違ったヘアケアが招く頭皮トラブル
  • 洗浄力が強すぎるシャンプーによる必要な皮脂の奪いすぎと乾燥
  • 爪を立てて強くこすり洗いすることによる頭皮への摩擦ダメージ
  • すすぎ残しや自然乾燥 ( 生乾き ) による雑菌の繁殖と毛穴の炎症

紫外線やカラーリングによる頭皮への外的ダメージ

抜け毛の原因として意外と見落とされがちなのが、頭皮が直接受ける「外的ダメージ」です。とくに、日常的に浴びている紫外線や、カラーリング・パーマなどの化学的な刺激は、髪の土台となる頭皮環境を悪化させる要因となります。

まず、身体の中で最も高い位置にある頭皮は、顔の2倍以上の「紫外線」を浴びていると言われています。紫外線が頭皮の奥深くまで到達すると、細胞を老化させる活性酸素を発生させ、頭皮の弾力を保つコラーゲンを破壊します。その結果、頭皮が硬く乾燥して血行不良に陥るだけでなく、髪を作る毛母細胞そのものが直接ダメージを受け、健康な髪が育たなくなってしまうのです。

また、髪のおしゃれを楽しむための「カラーリング」や「ブリーチ」「パーマ」も、頻度が高すぎると頭皮への大きな負担となります。これらの薬剤に含まれる化学成分は刺激が強く、頭皮の水分や油分を奪ってバリア機能を低下させます。薬剤が頭皮に触れて炎症やかぶれを引き起こすと、毛根周辺の環境が悪化し、抜け毛が急増する引き金となります。

紫外線とカラーリングが招く外的ダメージ
  • 紫外線の蓄積による頭皮の乾燥・硬化と毛母細胞の老化
  • カラー剤やパーマ液の強い化学成分による頭皮の炎症やバリア機能低下
  • ダメージの蓄積で毛根が弱り、髪が育ちきる前に抜け落ちるリスクの増加

このように、蓄積された外的ダメージは頭皮を急速に老化させ、抜け毛を確実に進行させます。外出時には帽子や日傘、頭皮用のUVスプレーで紫外線対策を徹底し、カラーリングの頻度を見直したり、美容院で頭皮の保護を依頼したりするなど、日頃から頭皮を外部の刺激から守るケアを取り入れることが大切です。

頭皮の疾患 ( 脂漏性皮膚炎や円形脱毛症 )

生活習慣や外的ダメージだけでなく、頭皮の「病気 ( 疾患 ) 」が原因で抜け毛が急激に進行するケースもあります。とくに注意が必要な代表的な疾患が「脂漏性皮膚炎 ( しろうせいひふえん ) 」と「円形脱毛症 ( えんけいだつもうしょう ) 」です。

まず「脂漏性皮膚炎」は、皮脂の過剰分泌によって頭皮の常在菌 ( マラセチア菌 ) が異常繁殖し、炎症を引き起こす病気です。頭皮の強い赤みやかゆみとともに、ベタベタとした大きな黄色いフケが大量に出るのが特徴です。この炎症が毛根に深刻なダメージを与え、ヘアサイクルを狂わせることで抜け毛を急増させます。

一方「円形脱毛症」は、ある日突然、10円玉や500円玉のような円形にまとまって髪が抜け落ちる疾患です。強いストレスが引き金になることが多いとされていますが、根本的な原因は、本来ウイルスなどから身体を守るはずの免疫機能が、誤って自分の毛根を攻撃してしまう「自己免疫疾患」だと考えられています。一箇所だけでなく複数箇所にできたり、頭髪全体に広がったりするケースもあります。

抜け毛をともなう代表的な頭皮疾患
  • 脂漏性皮膚炎
    菌の異常繁殖による炎症で、強いかゆみとベタついたフケをともなう
  • 円形脱毛症
    免疫系の異常によって毛根が攻撃され、突然局所的に髪が抜け落ちる
  • いずれもセルフケアでの改善は難しく、医療機関での専門的な治療が必要

今日からすぐに実践できる抜け毛の対策とケア方法

抜け毛の進行を食い止めるためには、ご自身の抜け毛の原因を正しく把握した上で、それに合った適切なアプローチを行うことが不可欠です。

AGA(男性型脱毛症)や頭皮の疾患など、クリニックでの専門的な治療が必要なケースもありますが、どのような場合でも「毎日の正しいケア」と「生活習慣の改善」が健やかな髪を育むための重要な土台となります。

ここからは、これ以上抜け毛を増やさないために、今日からご自宅ですぐに始められる具体的な対策とケア方法について詳しくご紹介します。

シャンプーの選び方と正しい洗い方を見直す

抜け毛を予防し、頭皮環境を健やかに保つための第一歩は、毎日の「シャンプーの選び方」と「洗い方」を見直すことです。誤ったケアを続けていると、どれだけ高価な育毛剤を使っても効果を十分に発揮することができません。

まずは、現在お使いのシャンプーの裏面にある成分表を確認してみましょう。

シャンプー選びのポイント ( 成分表をチェック )

抜け毛が気になる方には、頭皮への刺激が少なく、必要な皮脂を適度に残しながら優しく洗い上げる「アミノ酸系シャンプー」がおすすめです。

  • おすすめの成分 ( アミノ酸系 )
    「ココイル〜」「ラウロイル〜」などの記載があるもの
  • 注意したい成分
    「ラウリル硫酸〜」「ラウレス硫酸〜」といった成分は洗浄力が非常に強いため、頭皮の乾燥や抜け毛が気になる場合は使用を控えるのが無難です。

シャンプーの選び方を見直したら、次は「正しい洗い方」を実践しましょう。頭皮へのダメージを最小限に抑え、汚れをしっかり落とすための手順をまとめました。

頭皮に優しい正しいシャンプーの手順
STEP 1
洗う前のブラッシングと予洗い

髪を濡らす前に軽くブラッシングしてホコリやフケを浮かせ、38℃前後のぬるま湯で頭皮と髪をしっかりすすぎます。実は、この「予洗い」だけで髪の汚れの7〜8割を落とすことができます。

STEP 2
シャンプーを手のひらでしっかり泡立てる

シャンプーの原液を直接頭皮につけるのはNGです。摩擦を防ぐため、必ず手のひらでお湯と馴染ませて、十分に泡立ててから髪に乗せましょう。

STEP 3
指の腹で頭皮をマッサージするように洗う

爪を立てず、指の腹を使って頭皮を下から上へ揉み込むように優しく洗います。髪の毛ではなく「頭皮を洗う」ことを意識するのがポイントです。

STEP 4
すすぎ残しがないよう念入りに洗い流す

シャンプーの成分が頭皮に残ると炎症の原因になります。洗った時間の倍の時間をかけるつもりで、耳の後ろや襟足などもしっかりすすぎ流します。

STEP 5
タオルドライ後、すぐにドライヤーで乾かす

お風呂上がりはタオルでポンポンと優しく水分を拭き取り、すぐにドライヤーで乾かします。自然乾燥は雑菌が繁殖する原因となるため絶対に避けましょう。

毎日の洗髪をこの手順に変えるだけで、頭皮への負担は劇的に軽減されます。今日のお風呂から、ぜひ「優しく洗って、しっかり乾かす」ことを意識して実践してみてください。

頭皮マッサージや育毛剤で血行を促進する

抜け毛を防ぎ、太く抜けにくい髪を育てるためには、頭皮の「血行不良」を解消することが不可欠です。

そこでおすすめなのが、毎日の「育毛剤(頭皮用エッセンス)」と「頭皮マッサージ」を組み合わせたケアです。育毛剤で頭皮環境を整えながらマッサージを行うことで、有効成分が浸透しやすくなり、相乗効果で血行が大きく促進されます。

育毛剤選びのポイント(注目したい有効成分)

育毛剤は「現在の頭皮の悩み」に合わせて成分を選ぶことが大切です。パッケージの裏面を確認し、以下のような有効成分が含まれているかチェックしてみましょう。

目的 代表的な有効成分
血行促進 センブリエキス、ニンジンエキス、トコフェロール(ビタミンE)
頭皮環境の改善
(抗炎症・フケ防止)
グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、ヒノキチオール
細胞の活性化 パンテノール、リデンシル、キャピキシル

育毛剤を頭皮全体に塗布したら、以下の手順でマッサージを行っていきます。お風呂上がりの「体が温まっているタイミング」で行うのが最も効果的です。

1回3分!血行を促す正しい頭皮マッサージの手順
STEP 1
育毛剤を塗布し、全体に馴染ませる

髪をかき分けながら、頭皮に直接育毛剤を塗布します。指の腹を使って、頭皮全体に軽く揉み込むように広げます。

STEP 2
側頭部(耳の周り)をほぐす

両手の指を広げて耳の少し上に当てます。頭皮をしっかりと捉え、円を描くように回しながら、頭頂部に向かって引き上げていきます。

STEP 3
後頭部(襟足)をほぐす

両手を後頭部の襟足付近に当てます。親指以外の4本の指の腹を使い、少し強めの力で上に持ち上げるようにマッサージします。

STEP 4
頭頂部のツボを押す

左右の耳をまっすぐ結んだ線と、鼻筋からまっすぐ上がった線が交わる頭頂部の中心(百会:ひゃくえ)を、中指で「イタ気持ちいい」強さで3秒ほどじわ〜っと押して離します。これを数回繰り返します。

マッサージのコツは、頭皮の表面をこするのではなく、「頭皮の下の筋肉を動かすイメージ」で行うことです。爪を立てると頭皮が傷ついてしまうため、必ず指の腹を使いましょう。テレビを見ながらなど、1日3分の「ながらケア」として日々の習慣に取り入れてみてください。

髪の成長を助ける食事と睡眠の質を改善する

育毛剤や頭皮マッサージといった「外側からのケア」と同じくらい重要なのが、食事と睡眠による「内側からのケア」です。髪の毛は、私たちが日々食べた栄養から作られ、眠っている間に成長します。そのため、日々の生活習慣を整えることは、最も強力で根本的な抜け毛対策と言えます。

まずは、毎日の食事から見直してみましょう。髪の主成分は「ケラチン」と呼ばれるタンパク質ですが、このケラチンを体内で合成するためには、ビタミンやミネラルのサポートが欠かせません。

積極的に摂りたい!髪の成長を支える3大栄養素

外食やコンビニ弁当が続いている方は、以下の栄養素を含む食材を意識して1品プラスしてみましょう。

栄養素 髪への働きと代表的な食材
タンパク質 働き:髪の毛の約9割を占める主成分(ケラチン)の材料になる
食材:鶏肉、青魚、卵、大豆製品(納豆・豆腐)など
亜鉛 (ミネラル) 働き:摂取したタンパク質を髪の毛(ケラチン)に合成する働きを助ける
食材:牡蠣、豚レバー、牛肉、ナッツ類など
ビタミン類
(A・B群・E)
働き:頭皮の血行を促し、細胞の働きを活性化させて頭皮環境を整える
食材:緑黄色野菜、豚肉、柑橘類、アーモンドなど

そして、食事で摂り入れた栄養をしっかりと髪に届けるために欠かせないのが「良質な睡眠」です。

髪を育てる「成長ホルモン」は、眠りについてから最初の約90分の「深い眠り(ノンレム睡眠)」の間に最も多く分泌されます。睡眠時間が短いだけでなく、睡眠の質が低下して眠りが浅くなると、この成長ホルモンが十分に分泌されず、抜け毛が進行しやすくなってしまいます。

睡眠の質を高め、成長ホルモンの分泌を促す3つの習慣
  • 就寝の90分前までに入浴(湯船に浸かる)を済ませる
    一度上がった深部体温が急降下するタイミングで眠気が訪れるため、スムーズに深い眠りに入りやすくなります。
  • 寝る直前のスマートフォンやパソコン操作を控える
    画面から発せられるブルーライトは脳を覚醒させ、睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を妨げて眠りを浅くします。
  • 毎日なるべく同じ時間に起床し、朝日を浴びる
    太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜になると自然な眠気が訪れるサイクルを作り出せます。

忙しい毎日の中で、いきなり生活習慣をすべて変えるのは難しいかもしれません。「毎朝ゆで卵を1つ食べる」「寝る30分前にはスマホを手放す」など、ご自身が無理なく続けられることから、少しずつ日々のルーティンに取り入れてみてください。

喫煙習慣の見直しとストレスの発散を心がける

栄養バランスの取れた食事や正しいヘアケアでせっかく頭皮環境を整えても、ある「習慣」が原因でその努力が台無しになってしまうことがあります。それが「喫煙」と「過度なストレス」です。

どちらも目に見えない要因ですが、抜け毛を加速させる「血行不良」をダイレクトに引き起こすため、本気で抜け毛対策を行うなら避けては通れないポイントです。

タバコが髪と頭皮に与える3つの悪影響
  • ニコチンによる強烈な血管収縮と血流の悪化
    ニコチンが体内に入ると毛細血管がギュッと細くなり、食事で摂った栄養が毛根まで届かなくなってしまいます。
  • 髪の成長に欠かせない「ビタミンC」の大量消費
    タバコを1本吸うだけで、レモン約1個分のビタミンCが破壊されます。これにより、頭皮の弾力を保つコラーゲンが生成できなくなります。
  • 細胞を老化させる「活性酸素」の大量発生
    喫煙によって体内に活性酸素が発生し、髪を作る毛母細胞の働きを低下させて抜け毛を加速させます。

禁煙するのが一番の抜け毛対策になりますが、急にやめるのがストレスになってしまう場合は、まずは1日の本数を減らす、あるいは禁煙外来を利用するなど、できる範囲から見直しを始めてみましょう。

そして、もう一つ見直したいのが「ストレス」との上手な付き合い方です。ストレスを感じると、自律神経の「交感神経」が常に緊張した状態になり、喫煙時と同じように血管が収縮して頭皮が血行不良に陥ります。さらに、ホルモンバランスや睡眠の質まで乱してしまうため、抜け毛の連鎖を引き起こす厄介な要因となります。

今日からできる!自律神経を整えるストレス発散法
  • 1日15分程度の軽い有酸素運動(ウォーキングなど)
    少し汗ばむ程度の運動をすることで全身の血流が改善し、頭がスッキリしてストレスホルモンが減少します。
  • 深呼吸(腹式呼吸)を意識して取り入れる
    仕事の合間などに「息を長く吐くこと」を意識して深呼吸をすると、副交感神経が優位になり心身がリラックスします。
  • 自分の好きなことに没頭する「ご褒美タイム」を作る
    映画を見る、音楽を聴く、アロマを焚くなど、日常の悩みから離れて脳を休ませる時間を意識的に作りましょう。

完全にストレスを無くすことは難しいため、「溜まったストレスをこまめに発散してリセットする」ことが大切です。

セルフケアで抜け毛が減らない場合は専門クリニックへ

シャンプーや生活習慣の見直しは抜け毛対策の重要な土台ですが、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)などの進行性の薄毛は、セルフケアだけで食い止めるのは困難です。

正しいケアを続けても抜け毛が減らない場合は、自己判断で放置せず、専門の医療機関を頼ることが大切です。

ここでは、医師に相談すべき抜け毛のサインと、クリニックでの主な治療方法について解説します。

医師に相談すべき抜け毛のタイミングと受診の目安

「最近抜け毛が増えた気がするけれど、病院に行くほどなのだろうか……」と、受診のタイミングに迷う方は非常に多くいらっしゃいます。

抜け毛は誰にでも起こる自然な生理現象ですが、進行性の薄毛や頭皮疾患のサインである「危険な抜け毛」を見逃さないことが大切です。

薄毛治療は「早期発見・早期治療」が最大の鉄則です。以下のチェックリストのうち、1つでも当てはまる症状がある場合は、自力で治そうとせずに専門クリニックの受診をおすすめします。

要注意!医師に相談すべき抜け毛のサイン
  • 細くて短い毛(産毛のような毛)がたくさん抜ける
    髪が太く長く育つ前に抜け落ちており、AGAやFAGAによるヘアサイクルの異常が疑われます。
  • 生活習慣やケアを見直しても、数ヶ月以上抜け毛が減らない
    一時的なストレスや環境変化が原因ではなく、進行性の薄毛が始まっている可能性が高い状態です。
  • 生え際が後退してきた、または頭頂部・分け目の地肌が透けて見える
    すでに全体的な毛量が減少し、薄毛が視覚的に進行しているサインです。
  • ある日突然、円形や局所的にごっそりと髪が抜け落ちた
    自己免疫疾患である「円形脱毛症」の疑いがあり、速やかな医学的治療が必要です。
  • 頭皮に強いかゆみ、赤み、大量のフケが伴っている
    脂漏性皮膚炎などの疾患により頭皮環境が悪化しているため、皮膚科やクリニックでの治療が不可欠です。

人間の髪の毛を生み出す毛母細胞には「寿命(細胞分裂の限界回数)」があります。進行性の薄毛を放置して毛根の細胞分裂が限界を迎えてしまうと、専門的な医療機関で治療を行っても再び髪を生やすことが困難になるケースがあります。

「手遅れ」になる前に専門医の診断を受け、ご自身の抜け毛の本当の原因を知ることが、悩み解決への最も確実な第一歩となります。

クリニックでの主な治療方法

代表的なAGA治療薬(内服薬・外用薬)

専門クリニックでは、一人ひとりの抜け毛の原因や進行度に合わせて、医学的根拠に基づいた治療が行われます。市販の育毛剤やエステサロンとの最大の違いは、「抜け毛を予防する」「髪の成長を促す」効果が医学的に認められた医薬品を使用できる点にあります。

現在、医療機関で主に行われている薄毛治療は、大きく分けて以下の3種類です。

専門クリニックでの主な薄毛治療方法

※横にスクロールできます

治療法 特徴と効果
投薬治療
(内服薬・外用薬)
最もベーシックな治療法です。
抜け毛の進行を食い止める薬(フィナステリド、デュタステリドなど※男性専用)や、血流を促して発毛させる薬(ミノキシジル)、女性ホルモンの乱れを整える薬(パントガール、スピロノラクトンなど)を症状に合わせて処方します。
注入治療
(メソセラピー)
より早く、確実な発毛を目指す治療法です。
髪の成長を促す「成長因子(グロースファクター)」や有効成分を、注射器や特殊な機器を使って頭皮の奥深くに直接注入します。投薬治療と併用することで、相乗効果が期待できます。
自毛植毛 薄毛がかなり進行している場合の外科的治療です。
AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の元気な毛根を、薄毛が気になる部分に移植します。一度定着すれば、自分の髪として半永久的に生え変わり続けます。

治療にかかる費用や期間は、抜け毛の進行度やクリニックの方針によって異なります。しかし、現在は多くの専門クリニックが「無料カウンセリング」を実施しています。

まずは専門の医師やカウンセラーに頭皮のマイクロスコープ診断をしてもらい、ご自身の抜け毛の本当の原因と、それに合った治療プランや費用の目安を聞いてみるだけでも、薄毛に対する不安やストレスは大きく軽減されます。

「もしかして薄毛の始まりかも…?」と一人で悩み続ける前に、まずは気軽に専門家の無料カウンセリングを活用して、あなたに最適な解決策を見つけてみてください。

当院(こたろクリニック)の抜け毛・薄毛治療と費用の目安

当院では、患者様一人ひとりの頭皮の状態や抜け毛の進行度に合わせて、医学的根拠に基づいた効果的な薄毛治療を提供しています。

また当院では、より確実でスピード感のある発毛を望まれる方のために、統合治療薬である「ドットヘアー(Dott Hair)」の処方も行っています。

※横にスクロールできます

分類 薬剤名・容量 費用(税込)
飲み薬
(内服薬)
フィナステリド(1mg) 1錠 198円
アボルブ(デュタステリド 0.5mg) 1錠 352円
ミノキシジル(2.5mg) 100日分 19,800円
ドットヘア(内服) 30日分 13,200円
塗り薬
(外用薬)
ドットヘア(外用) 1本 13,200円

まずは専門の医師による無料カウンセリングで、ご自身の頭皮の状態をチェックしてみませんか?少しでも抜け毛への不安がある方は、お一人で悩まずにぜひ一度当院までお気軽にご相談ください。

※お住まいの地域に合わせてクリニックをお探しの方は、東京エリアでおすすめのAGAクリニック特集もご参考いただけます。

抜け毛に関するよくある質問Q&A

抜け毛や薄毛の悩みは非常にデリケートで、家族や友人にも相談しづらく、一人で抱え込んでしまう方が多くいらっしゃいます。「この抜け毛の量は異常?」「ネットで見かけたあの噂は本当?」など、日々のふとした疑問や不安は尽きないものです。

ここでは、これまで多くの方から寄せられた「抜け毛や薄毛に関するよくある質問」をQ&A形式でまとめました。

ご自身の状況と照らし合わせながら、正しい知識を身につけて不安の解消に役立ててください。

急に抜け毛が増えたときはまずどうすればいいですか?

A. まずは慌てずに「抜け毛の量と毛根の状態」をチェックし、睡眠や食事などの生活習慣を見直しましょう。異常を感じた場合は、速やかに専門医を受診してください。

急激な抜け毛は、季節の変わり目や一時的な過度なストレス、睡眠不足などが原因で起こることが少なくありません。まずはしっかりと睡眠時間を確保し、栄養バランスの取れた食事を心がけて様子を見てみましょう。

ただし、以下のような症状が見られる場合は注意が必要です。

要注意ポイント
  • 季節的な要因(秋口など)以外で、1日に200本以上抜ける状態が長期間(数ヶ月以上)続いている
  • 抜けた毛の毛根に丸みがなく、細く尖っている
  • 円形など、一部分だけごっそりと抜けている

これらは進行性の薄毛(AGAやFAGA)や、円形脱毛症などの頭皮疾患のサインである可能性が高いです。自力でなんとかしようと放置せず、早めに皮膚科や薄毛治療の専門クリニックに相談して正確な診断を受けることが、最も確実な解決策となります。

抜け毛は多いけれどハゲていないなら問題ないですか?

A. 今は目立っていなくても、抜けている毛が「細くて短い」場合は薄毛が進行しているサインの可能性が高いため、油断は禁物です。

髪の毛には自然な生え変わりのサイクルがあるため、太くてしっかり成長しきった毛が抜けているだけであれば、正常な抜け毛や季節性の抜け毛である可能性が高く、過度に心配する必要はありません。

しかし、抜けた毛の中に「細い毛」や「短い毛(産毛のような毛)」が多く混ざっている場合は注意が必要です。これは髪が太く長く育つ前に抜け落ちてしまっている証拠であり、AGA(男性型脱毛症)などの進行性の薄毛がすでに始まっているサインと考えられます。

今は髪のボリュームが保たれていても、徐々に全体が薄くなったり、地肌が透けてきたりするリスクがあります。「ハゲていないから大丈夫」と放置せず、抜け毛の「質」をチェックして早めのケアを心がけましょう。

抜け毛がひどい女性向けのシャンプーの選び方はありますか?

A. 頭皮への刺激が少ない「アミノ酸系シャンプー」を選び、同時に頭皮の乾燥を防ぐ「保湿成分」が配合されたものがおすすめです。

女性の抜け毛は、加齢や産後、過度なストレスなどによるホルモンバランスの乱れと、それにともなう「頭皮の乾燥」が深く関わっています。洗浄力が強すぎる成分(ラウリル硫酸〜など)が配合されたシャンプーは、頭皮を守るために必要な皮脂まで奪ってしまい、抜け毛をさらに悪化させる原因になります。

シャンプーを選ぶ際は、ボトルの裏の成分表を確認し「ココイル〜」「ラウロイル〜」といった表記がある、マイルドな洗い上がりのアミノ酸系洗浄成分がベースのものを選びましょう。

くわえて、セラミドやヒアルロン酸などの「保湿成分」や、頭皮の炎症を抑える「有効成分(グリチルリチン酸ジカリウムなど)」が含まれた女性用のスカルプシャンプー(医薬部外品)を選ぶことで、抜け毛を防ぎながら健やかな頭皮環境を育むことができます。

まとめ:抜け毛の原因を正しく知り早めの対策を始めよう

毎日何十本と抜ける髪の毛を見ると、どうしても不安になってしまうものです。

しかし、今回解説してきたように、抜け毛には必ず何らかの「原因」が潜んでいます。その原因を正しく見極め、適切なアプローチを行うことで、抜け毛の進行を食い止め、健やかな髪を育むことは十分に可能です。

本記事でお伝えした抜け毛対策の重要ポイント
  • 原因を正しく把握する
    加齢や遺伝、ストレス、生活習慣の乱れ、間違ったヘアケア、AGA・FAGAなどの進行性の薄毛など、ご自身の抜け毛の「本当の原因」を見極めることがすべての出発点です。
  • 毎日のセルフケアと習慣を見直す
    頭皮に優しいアミノ酸系シャンプーを使った正しい洗髪、栄養バランスの取れた食事、良質な睡眠の確保、そしてストレスの発散など、内側と外側からのケアを継続しましょう。
  • 限界を感じたら迷わず専門クリニックへ
    細く短い毛がたくさん抜ける場合や、セルフケアで一向に改善しない場合は、自己判断で放置せずに、薄毛治療を専門とする医師の診断と治療を早期に受けることが最短の解決策となります。

まずは今日のお風呂でのシャンプーの仕方を変えてみる、今夜はいつもより早く眠るなど、無理なくできる小さな第一歩から始めてみましょう。

そして、どうしても不安が拭いきれない時は、迷わず専門医の無料カウンセリングなどを活用してみてください。