目の下のクマやたるみは年齢を感じさせやすく、乾燥やくすみなどと合わせてお悩みが多いことで知られています。
今回は目の下のクマやたるみの原因や当院の脱脂手術についてご説明します。
目の下のクマ・たるみの原因
目の下のクマとは、目のまわりのまぶたやその一部が黒っぽく見えている状態を指します。
目の下のクマやたるみの原因として、主に以下のようなものが考えられます。
目元の筋肉や靭帯などの衰え
下まぶたは、主に皮膚、ロックウッド靭帯、眼輪筋、眼窩(がんか)隔膜、隔膜の中に収まった眼窩脂肪という構造になっています。
目の下のクマやたるみは、加齢によって眼球を支えるロックウッド靭帯などが少しずつ緩むことで眼球が下がることにより、眼窩脂肪が圧迫され前方へ押し出されることが原因といわれています。
また瞬きをはじめ、状況に応じて無意識に目を動かしているため、目元の筋肉や靭帯が収縮や弛緩を繰り返すことで、たるみやしわが起きやすいとされています。
皮膚への刺激
普段から肌を強く擦ってクレンジングをする、目をこする癖がある場合、皮膚がダメージを受けやすくなるといわれています。
また目のまわりは、瞬きなどの反射的な動きに対応できるように皮膚が薄い構造になっています。
顔の皮膚が平均で2mm程度、目のまわりは約0.6mmで、より刺激を受けやすいと考えられています。
皮膚のハリの低下
人間の皮膚は表皮・真皮・皮下組織から構成されています。
神経や血管などは肌の大部分を占める真皮に存在し、コラーゲンやエラスチンがあることで肌の柔らかさや弾力が生まれています。
コラーゲンやエラスチンは加齢や紫外線などの影響によって産生量が減少するほか、成分自体の質も変化し、繊維が切れやすく、硬くなっていくと考えられています。
また目のまわりは皮脂の分泌量が少なく、乾燥しやすい状態です。
コラーゲンやエラスチンの量の減少、質の変化によって皮膚のハリが失われ、皮膚のたるみの原因になると考えられています。
また目のまわりのたるみや小じわ、肌のキメの乱れなどにより、クマが目立ちやすくなる可能性があります。
遺伝
涙袋は目のすぐ下側にあるふくらみのことで、目のまわりの眼輪筋という筋肉が発達することによって形成されます。
目袋は涙袋の下にできるふくらみのことで、前方へ突出している眼窩脂肪を指します。
ご親戚の目袋が出ている場合、若い頃から眼窩脂肪が突出しやすい傾向があり、靭帯や眼窩隔膜がゆるいことが考えられます。
目の下のクマの種類
人間の皮膚の色は、メラニン、カロチン、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンの主に4種類が関係していると考えられています。
目の下にできるクマには、次のように青クマ・茶クマ・黒クマの3種類があります。
青クマ
青クマは目のまわりの血行不良により、毛細血管が透けてみえている状態です。
血行不良によって還元ヘモグロビンと呼ばれる暗赤青色の血液が増えるとされ、青黒っぽく見えると考えられます。
主にパソコンやスマホを長時間使用して目を酷使することや、寝不足、疲れ、運動不足などによって生じるといわれています。
目尻を下に引っ張ったとき、クマの色が少し薄くなった場合、青クマの可能性が高いです。
茶クマ
茶クマは、色素沈着によって茶色くくすんで見えている状態です。
メラニンによる色素沈着が主な原因と考えられます。
目のまわりの皮膚の表皮は約0.02mmと他の部位と比較しても非常に薄く、刺激や紫外線、乾燥に弱いといわれています。
そのため、クレンジングで目をゴシゴシこすることや目元の保湿不足などによって茶クマができることがあります。
また通常、メラニンはターンオーバーにより自然と剥がれ落ちますが、なんらかの原因でターンオーバーのサイクルが乱れ、メラニンが蓄積し続けると色素沈着が進行して茶クマが目立ちやすくなると考えられます。
目尻を下に引っ張ったとき、皮膚と一緒にクマが移動した場合には茶クマの可能性が高いです。
黒クマ
黒クマは、目の下のたるみなどにより目の下に影ができ、黒っぽく見えている状態です。
黒クマは主に加齢によって目のまわりの眼輪筋などの筋力が低下し、コラーゲンの減少などで肌のハリが失われることにより生じると考えられています。
目の下にふくらみがある場合、皮膚のたるんでいる部分が影のようになり、黒クマが目立ちやすいことも特徴です。
顔を上に向け、顔の正面に鏡をもってきたときにクマが薄くなる、または消える場合には黒クマの可能性が高いです。
目の下のクマやたるみのセルフケア
青クマの改善方法
青クマの対策として、主に以下のようなものが考えられます。
保温、マッサージ
血流改善のためには、ホットタオルやアイマスクをのせて目元をゆっくりと温めることが効果的とされています。
また体の気になる部位をマッサージすることは、血流改善に役立つと考えられています。
目元をマッサージする場合はクリームなどを塗布して行い、皮膚へのダメージを少なくしましょう。
強くマッサージしすぎると茶クマの原因にもなるため、優しく慎重に行うことが大切です。
適度な運動
青クマは血行不良が主な原因とされるため、運動で体の血流をよくするとよいでしょう。
ウォーキングをする、エレベーターやエスカレーターをやめて階段で移動する、通勤時は一駅分歩くなど、毎日の生活の中でできることから始めてみてください。
栄養バランスの偏った食事や睡眠不足なども血行不良を招くとされるため、生活習慣の改善も心がけましょう。
茶クマの改善方法
茶クマの対策として、以下のようなものが考えられます。
スキンケア
茶クマはメラニンの増加が原因とされています。
そのため、青クマの改善方法と同時に、保湿や美白に効果的とされる化粧品を使用し、紫外線対策を十分に行うことが大切です。
メラニンの生成を抑えるとされるビタミンC誘導体やトラネキサム酸を含んでいる化粧品も販売されているため、成分表示をよく確認して購入するとよいでしょう。
皮膚への刺激に注意
人間の皮膚は体の部位ごとに厚さが異なりますが、平均2mm程度とされています。
中でも目元の皮膚は他の部位と比較して非常に薄く、外部からの刺激を受けやすいと考えられます。
クレンジングの際に汚れを落とそうと強くこすっていたり、日頃から目をこする癖があったりする場合は目元の負担が増えている可能性があります。
黒クマの改善方法
黒クマの改善方法には、主に以下のようなものが考えられます。
眼輪筋を鍛える
眼窩脂肪を支えている眼輪筋のトレーニングやマッサージをすることは、むくみの解消につながり、黒クマの改善が期待できます。
眼球を上下左右、右まわり左まわりにゆっくりとまわす、また下まぶたは下方へ、目尻は顔の外側へ、上まぶたは上方へ、一ヵ所ずつ引っ張りながら目を閉じる方法や、右目と左目の片方ずつウインクを繰り返す方法などがあります。
眼輪筋トレーニングやマッサージにはさまざまな方法があります。
間違った方法は、目の下のたるみやクマ、しわなどの原因となることがあるため、医師に相談の上で行いましょう。
十分な保湿ケアをする
目の下の皮膚は約0.6mm、もっとも外層の表皮は約0.02mmと非常に薄いため刺激に弱く、皮脂腺も少ないため、乾燥しやすいとされています。
そのため、目のまわりはヒアルロン酸やセラミドなどが配合されているアイクリームで十分に保湿することが大切です。
専用の美容液を目のまわりにくるくるとなじませ、優しくしっかりと保湿しましょう。
脱脂手術の特徴
ハリのある若々しい目元に
目の下のクマやたるみによって、実年齢よりも老けてみられることがあります。
また疲れていないのに疲れているようにも見えます。
余分な脂肪を除去することで、目元の印象を変えることが可能です。
手術跡が残らない
皮膚を切らないたるみ取りは経結膜脱脂法といわれています。
まぶたの裏側の結膜を切開して眼窩脂肪を除去するため、目元の傷跡が目立ちません。
また切開範囲は少なく、自然治癒で回復するため、縫合や抜糸の必要はありません。
脂肪注入は必要時のみ
下まぶたの膨らみが大きい、または下まぶたの下の溝が深いなど凹凸が目立っている場合は、経結膜脱脂法の後に眼窩脂肪を注入する方法があります。
当院では注入しなくても改善が見込める場合には、脂肪注入を行いません。
よりナチュラルな仕上がりに
眼窩脂肪を取りすぎた場合、目の下がくぼんで見えることや、目の下にできた凹みによりクマが悪化したように見えることがあります。
また取り残しは期待していた効果が実感できない可能性があります。
当院の施術では仰向けの状態と座った状態で表情を確認するため、眼窩脂肪の取りすぎや取り残しはなく、仕上がりが自然な状態になります。
目の下のクマの治療
当院では、目の下のクマを改善するために2種類の治療を行っています。
経結膜脱脂
下まぶたのクマやたるみには、皮膚やロックウッド靭帯、眼輪筋、眼窩隔膜、そして眼窩脂肪などが関係しています。
加齢によってロックウッド靭帯や眼輪筋などが徐々に緩むことにより、眼球が下がってきます。
すると眼窩脂肪が圧迫され、前方に突出することによって目の下のたるみや黒クマが引き起こされると考えられます。
経結膜脱脂とは、目の下にある脂肪をまぶたの裏側を切開して取り除く治療です。
当院では局所麻酔を追加投与しながら手術を進め、必要に応じて止血を行います。
仰向けの状態で適度な量の眼窩脂肪を取り除き、座位で表情を確認して眼窩脂肪を適量取り除けている場合には手術が終了します。
目の下への脂肪注入は、必要と判断した場合にのみ行っています。
目の下のたるみ取り(下眼瞼切開 + 経皮的脱脂)
脱脂手術によって眼窩脂肪を取り除いた場合、眼窩脂肪が収まっていた部分の皮膚が余るため、皮膚のしわやたるみが悪化するリスクがあります。
そのため、当院ではまぶたの表側を切開して眼窩脂肪を除去し、余っている皮膚を取り除く手術も行っています。
目の下の表面の縁から3〜5mmほど下方を目頭〜目尻に向けて目の形に沿って切開し、必要に応じて慎重に止血しながら余分な脂肪を取り除きます。
目の下のしわの原因とされる一部の眼輪筋と皮膚を除去し、縫合後に手術が終了します。
当院の施術のポイント
形成外科専門医による施術
脱脂手術は高い技術力が必要とされ、担当する医師によって仕上がりに差が生まれやすい施術として知られています。
当院では形成外科専門医がカウンセリングから手術、手術後のアフターケアまで担当いたします。
眼窩脂肪の除去量を確認
脱脂手術における眼窩脂肪の取りすぎや取り残しにより、期待していた効果が得られない場合があります。
当院で経結膜脱脂法により仰向けで眼窩脂肪を取り除いた後は、仰臥位でのチェックはもちろん、座位の状態で表情をチェックします。
除去した眼窩脂肪量が適切であった場合に手術を終了します。
アフターフォローの充実
当院で眼窩脂肪除去の施術を受けられた方は、術後1ヵ月間、専用のLINEアカウントでいつでも無料でご相談いただけます。
脱脂手術の副作用とリスク
当院での脱脂手術や目の下のたるみ取りによる副作用や注意点は、以下のようなものがあげられます。
症状の現れ方や程度には、個人差があります。
腫れ
翌日~1週間程度、腫れることがあります。
むくみやすい方は腫れやすいですが、全く腫れない方もいらっしゃいます。
内出血
経結膜脱脂法による内出血は約1割の方にみられます。
施術中の麻酔の際、表面からはわからないような血管に麻酔の注射針が当たると内出血を引き起こすことがあります。
その場合、通常は約2週間で黄色くなり目立たなくなります。
脱脂手術と目の下のたるみ取りを行った場合にも内出血は起こり、通常は2週間程度で黄色くなり目立たなくなります。
疼痛
施術から1~2週間程度は、目を動かしたとき、圧迫したときに違和感のような痛みが続くことがあります。
出血
約1週間にわたって涙のように少しずつ出血することや、鼻から出血することがあります。
また約1週間は一度にまとまって出血する可能性があるため、寝具はタオルなどを敷いておきましょう。
血腫
手術部位に血が溜まり、塊のように感じることがあります。
大きさによって期間は異なりますが、通常は体内に少しずつ吸収されていきます。
大きい場合は再度傷口を開けて血腫を除去します。
シコリ感
脂肪注入をした場合、シコリ感が続くことがあります。
ただし時間の経過とともに落ち着きますのでご安心ください。
抜糸
経結膜脱脂法の場合は縫合しないため、抜糸の必要はありません。
一方、脱脂手術と目の下のたるみ取りを行った場合は、まぶたの表側を縫合するため、約1週間で抜糸が必要です。
脱脂手術の料金
経結膜脱脂法 | 242,000円 |
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経皮的脱脂法と目の下のたるみ取り | 297,000円 |
ハムラ法 | 495,000円 |
笑気麻酔 | 5,500円 |
院長指名料 | 33,000円 |
脱脂直後の脂肪注入 | 無料 |
目の下のクマやたるみでお悩みの方は、こたろクリニックへ
脱脂手術は、目の下のクマやたるみを改善する治療法です。
基本的に一度施術を受ければ半永久的に効果が持続するとされています。
当院では、形成外科専門医がカウンセリングからアフターフォローまでを一貫して行い、患者さま一人ひとりの目元の状態に応じて脂肪注入の有無も決定しています。
目の下のクマやたるみを改善したい方は、当院へお気軽にご相談ください。
WEBからのご予約も可能です。
スマホやパソコンから空き状況をご確認の上、ご予約できるのでおすすめです。初診の受付も可能です。
※院内でのお待ちいただくお時間を軽減するためにご予約後にWEB問診票のご記載もお願いします。
※ご予約は診療のご予約となります。処置の予約ではないのでご注意ください。