抜糸後処置アイキャッチ

抜糸が終わったあと、傷はどう処置すればいいのと迷う方は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、抜糸後は基本的に軟膏を塗る必要はなく、テープで保護するのがおすすめです。

抜糸直後の傷はまだ弱いため、正しくケアすることで傷あとを残しにくくなります。

この記事では、抜糸後のテープ保護の方法や注意点、傷あとを残さないケアについて解説します。

抜糸後の処置は何をすればいい?

抜糸後にまず知っておきたいのは、特別な処置はほとんど必要ないということです。

ここでは、軟膏の要否やテープ保護の必要性など、抜糸後の処置の基本をまとめます。

やるべきこととやらなくてよいことを整理しておきましょう。

抜糸後の処置基本の対応
軟膏基本的に塗る必要はない
テープ保護傷あと予防に役立つ(おすすめ)
日常生活ふだんどおりに戻ってよい

抜糸後に軟膏は基本的に不要

抜糸後は、傷に軟膏を塗る必要は基本的にありません

傷はすでにふさがっているため、薬で治りを促す段階ではないからです。

医師から特別な指示がある場合を除き、軟膏を塗り続ける必要はありません。

むやみに塗るとかえって肌に合わずトラブルになることもあるので、傷を清潔に保ち、テープで保護することが中心です。

軟膏が必要かどうか迷うときは、医師に確認すると安心といえます。

ふだんどおりの生活に戻ってよい

抜糸が終われば、基本的にはふだんどおりの生活に戻って構いません。

傷がふさがっているため、日常的な動作で大きな問題が起こることは少なく、入浴や洗顔も医師の指示にそって通常どおり行えることがほとんどです。

ただし、傷を強くこすったり引っかいたりするのは避けましょう。

激しい運動など負担の大きい動作は、部位によっては少し控えると安心です。

不安な動作がある場合は、抜糸時に医師へ確認しておくようにしましょう。

抜糸後に大切なのは保護

抜糸後のケアで最も大切なのは、傷をテープで保護することです。

抜糸した直後の傷は、まだ十分な強さを取り戻していません。

テープで保護することで、傷にかかる力や刺激、日焼けから守ることができます。

テープ保護には、主に次の3つの役割があります。

役割内容
傷を固定する傷が広がるのを防ぐ
日焼けを防ぐ色素沈着を予防する
刺激から守るこすれ・引っかきを防ぐ

これらの役割があるため、テープ保護は傷あとをきれいに治すうえで重要です。

これが、傷あとをきれいに治すための重要なポイントになります。

抜糸直後の傷の状態は?

抜糸後のケアの理由を理解するために、まず傷の状態を知っておきましょう。

抜糸した直後の傷は、見た目以上にデリケートな状態です。

ここでは、抜糸直後の傷の特徴と、ケアが必要な理由を解説します。

抜糸直後の傷が受けやすいダメージ

  • こすれ・引っかきの刺激
  • 紫外線(日焼け)
  • 強い力で傷が広がる

抜糸直後の傷はまだ弱い

抜糸した直後の傷は、まだ弱くくっついている状態で、表面は閉じていても内部の強さは十分に戻っていないことが多いです。

そのため、強い力が加わると傷が広がってしまうことがあります。

見た目には治ったように見えても、油断は禁物です。

この時期にしっかり保護することが、傷あとの仕上がりを左右します。

抜糸の適切な時期については、関連記事でくわしく解説しています。

▶︎抜糸のタイミングと部位別の目安を見る

こすれ・引っかきで傷あとが残ることがある

抜糸後の傷は、こすれや引っかきといった刺激に弱い状態です。

外からの力が加わると、傷あとが広がったり目立ったりする原因になります。

衣類のこすれや無意識に触れてしまうことでも刺激になることがあり、こうした刺激から傷を守るのがテープ保護の大きな役割です。

傷を安静に保つことが、きれいな治りにつながります。

とくに動きの多い部位では、保護の必要性が高くなります。

日焼けで色素沈着が起こりやすい

抜糸後の傷あとは、日焼けによって色素沈着(茶色いシミ)が起こりやすい状態です。

新しい皮膚は紫外線の影響を受けやすく、色が残りやすい傾向があります。

いったん色素沈着が起こると、目立たなくなるまで時間がかかることがあります。

そのため、傷あとを紫外線から守ることがとても重要です。

テープでの保護には、この日焼けを防ぐ役割もあるのです。

傷あとを残したくない方は、紫外線対策を意識しましょう。

抜糸後のテープ保護の正しい方法

ここでは、抜糸後のテープ保護の具体的な方法を解説します。

使うテープの種類や貼り方、続ける期間を知っておくと、自宅でも正しくケアできるでしょう。

難しいことはなく、ポイントを押さえれば手軽に続けられます。

おすすめはマイクロポア(茶色の紙テープ)

マイクロポア

画像引用:ASKUL

抜糸後の保護には、マイクロポアという茶色の紙テープがおすすめです。

肌になじみやすく、目立ちにくいのが特徴といえます。

薬局やドラッグストアで手に入り、価格も手ごろで続けやすいでしょう。

濡れてもはがれにくく、入浴時もそのまま使いやすい点も利点で、かぶれにくい素材なので、敏感な肌の方でも使いやすいとされています。

貼りやすく続けやすいことが、テープ保護では大切なポイントになります。

テープの貼り方のポイント

テープの貼り方のポイント

テープは、傷口をまたいで横切るように(傷の線と直角の向きで)貼るのがポイントです。

傷を左右から軽く寄せて固定することで、傷あとが広がるのを防ぎやすくなります。

強く引っ張りすぎると皮膚に負担がかかるため、ほどよい力で貼りましょう。

傷全体を覆うように、すき間なく貼るのが基本です。

貼り替えのときは、皮膚をいたわりながらゆっくりはがします。

テープ保護のコツをまとめると、次のとおりです。

テープ保護のコツ

  • 傷口をまたいで横切るように貼る
  • 強く引っ張りすぎない
  • すき間なく傷を覆う

これらを意識すると、傷あとを広げにくくなります。

テープはいつまで続ける?

テープ保護は数週間から3か月程度を目安に続けるとよいとされており、傷あとが落ち着くまでには時間がかかるため、ある程度の継続が大切です。

とくに傷あとが目立ちやすい時期は、根気よく続けることがすすめられます。

続ける期間は傷の状態や部位によって変わるため、医師の指示に従いましょう。

自己判断で早くやめると、傷あとが目立ちやすくなることもあります。

縫合してから抜糸までの過ごし方も、あわせて参考にしてください。

▶︎縫合から抜糸までの期間と傷のケアを見る

抜糸後にやってはいけないこと・注意点

抜糸後にやってはいけないこと・注意点

抜糸後は、傷あとを残さないために避けたほうがよいこともあります。

よかれと思ってしたことが、かえって傷あとを目立たせてしまう場合もあるでしょう。

ここでは、抜糸後に注意したいポイントを整理します。

次のような点に気をつけましょう。

抜糸後に避けたいこと

  • 傷を強くこする・かく
  • かさぶたを無理にはがす
  • 紫外線を浴びたままにする
  • 自己判断でケアをやめる

傷を強くこすらない・かかない

抜糸後の傷を、強くこすったり、かいたりするのは避けましょう

かゆみが出ることもありますが、かくと傷あとが悪化することがあります。

刺激を与えると治りかけた傷が広がってしまうこともあるので、かゆいときは冷やすなどして刺激を避ける工夫をしてみてください。

気になるときは、医師に相談して対処法を聞くと安心です。

かさぶたを無理にはがさない

傷にかさぶたができても、無理にはがさないことが大切です。

かさぶたを早くはがすとその下の新しい皮膚が傷つけられ、その結果、傷あとが残りやすくなることもあります。

かさぶたは自然にはがれるまで待つのが基本ですので、気になっても触りすぎないように注意しましょう。

傷を清潔に保ちながら、自然な治りを待つことが大切です。

日焼け対策を忘れない

抜糸後の傷あとは、紫外線を浴びると色素沈着を起こしやすい状態です。

テープで保護することが、そのまま日焼け対策にもなります。

テープを外している部位は、日焼け止めなどで紫外線から守りましょう。

とくに顔など露出する部位は、念入りな対策が必要です。

傷あとが落ち着くまでは、紫外線対策を続けることが大切です。

傷あとを残さないためにできること

抜糸後のケアを正しく続けることで、傷あとはより目立ちにくくなります。

ここでは、傷あとを残さないために日常でできることを紹介します。

どれも難しいことではなく、続けることが大切です。

テープ保護を続ける

傷あとを残さないために、テープ保護を一定期間しっかり続けることが大切です。

傷あとが安定するまでには時間がかかるため、根気よく続けましょう。

途中でやめると傷あとが広がったり目立ったりすることがあるので、貼り替えながら傷を清潔に保つことも忘れないようにしましょう。

傷の消毒やケアの考え方は、関連記事もあわせてご覧ください。

▶︎傷の消毒と正しいケアについて見る

傷あとの保湿を心がける

乾燥した状態はかゆみや刺激の原因になることがあるので、傷あとの部分は、乾燥を防いで保湿を心がけるようにしてください。

保湿によって肌の状態を整えることで、傷あとのケアにも役立ちます。

テープを外しているときは、やさしく保湿するのがおすすめです。

強くこすらず、なじませるように塗りましょう。

気になるときは早めに受診する

傷あとの赤みや盛り上がりが気になるときは、早めに医療機関へ相談するようにしてください。

放置するより、早めに相談したほうが対処の選択肢が広がります。

当院では、傷あとのご相談にも対応しています。

傷あとを残したくない方は、お気軽にご相談ください。

抜糸後の処置に関するよくあるご質問

抜糸後の処置について、よく寄せられる疑問にお答えします。

気になる点があれば、遠慮なくクリニックへご相談ください。

抜糸後に軟膏は本当に塗らなくていいですか?

抜糸後は、基本的に軟膏を塗る必要はありません。

傷はすでにふさがっているため、薬で治りを促す段階ではないからです。

大切なのは、軟膏よりもテープで傷を保護することです。

医師から指示がある場合は、その指示にしたがってください。

テープはいつまで貼ればいいですか?

テープ保護は、数週間から3か月程度を目安に続けるとよいとされています。

傷あとが落ち着くまでには時間がかかるためです。

続ける期間は傷の状態や部位によって異なります。

抜糸後に入浴や洗顔はできますか?

抜糸後は、基本的に入浴や洗顔をふだんどおり行えます。

傷を強くこすらないように、やさしく洗いましょう。

テープは濡れてもはがれにくいものを選ぶと問題ありません。

傷あとが赤いときはどうすればいいですか?

抜糸後しばらくは、傷あとが赤みを帯びることがあります。

多くは時間とともに少しずつ落ち着いていくものです。

ただし、赤みや盛り上がりが強い場合は医療機関に相談してください。

早めの相談が、傷あとを目立たせないことにつながります。

まとめ

抜糸後は基本的に軟膏は不要で、ふだんどおりの生活に戻って構いません。

一方で、抜糸直後の傷はまだ弱いため、テープでの保護が大切になります。

マイクロポアなどの茶色の紙テープで保護し、こすれや日焼けから傷あとを守ることがポイントです。

テープ保護は数週間から3か月程度を目安に、医師の指示にそって続けましょう。

傷あとの赤みや盛り上がりが気になる方は、当院へお気軽にご相談ください。