手術する前に、粉瘤の手術跡が気になるあなたへ

 

 

粉瘤とは?

粉瘤は毛穴のなかの皮膚の一部が異常に成長し、膜の内側に垢が溜まることで腫瘤(こぶ)を形成する良性の病気です。誰にでもどこの部位でも起こり得る、持っているできものになります。どこかのタイミングで炎症を起こして痛く腫れ上がることがあります。そして大きさは無限に拡大していきますので、気づいたら取るのがおすすめです。

粉瘤の治療法は手術でできものを取り切ること(切除術・くり抜き法)ですが、良くなると分かっていても傷跡がどれぐらい残るのかわからなくて踏み出せないものです。

そこで、自身も粉瘤の手術を受けたことがある院長が粉瘤の手術あとについて詳しく解説します。

 

手術跡が残らないか気になる

 

粉瘤の治療法は、手術(切除術)の一択です。特に顔などの目立つ部分に粉瘤ができた場合、手術跡が気になる方も多いのではないでしょうか。手術によって粉瘤を取り除いた後、手術跡は残ります。それが目立つ傷跡なのか、目立たない傷跡なのかは手術を行う術者によって変わってきます。

 

手術跡を目立たなく手術をするため解決策

そんな悩みを抱えるあなたのために、手術の傷跡を目立たなくするよう手術を行っている事と、手術後の傷跡のケア方法について詳しく説明します。

 

こたろクリニックが手術跡の傷跡が目立たなくするように配慮しているポイント

手術跡の傷跡を目立たないようにするには、①切る方向(切開線のデザイン)、②切開の大きさ、③切り方(切開方法)、④縫い方(縫合方法)、⑤抜糸のタイミング、⑥抜糸後の後療法(テープ処置や遮光)が大切になってきます。

皮膚には皮膚切開をした際に目立たなくなる方向があります。皮膚割線と言われていて、Kraissl線やRSTLなどいくつか種類があります。「単にできものを切ればいい」というわけではなく、まずは皮膚割線に一致させてデザインできているかが大切になります。

皮膚を切る大きさは小さい方が傷跡が目立ちにくいので良いですが、小さすぎるとできものを取り残す可能性が高まるので、大きすぎず、小さすぎず、切開線のサイズは小さくすることが大切になります。

皮膚を切る際は、一度に脂肪層まで切ってしまうとテンション(皮膚が張っている状態、張っていないと切りづらい)がうまくかからずにデザインした切開線通りに切りづらくなるため、一度真皮まで切ってから脂肪層まで切ることが大切です。

縫い方は形成外科として、とても気をつけているポイントになります。縫う際には、鑷子(ピンセット)で無駄に皮膚は掴まず挫滅を極力少なく配慮しています。ある程度傷のサイズがある場合は、表皮縫合だけでなく、真皮縫合という深い層を縫う処置をして、術後の皮膚のテンションを緩和することで傷跡が目立ちにくくなります。表皮縫合する場合は、傷からのマージン(創縁からの距離)を取りすぎず、創縁の高さと面が合うように、糸をキツく締めすぎないように配慮しながら縫合をしています。

抜糸のタイミングは、早すぎると傷が開いてしまい、遅すぎると縫い跡(スーチャーマーク)が残ってしまうため、頭や足以外は術後5〜8日間で抜糸をするように予約をとっています。

抜糸後の後療法は創部周囲のテンションを緩めてあげることと、遮光が重要になります。傷跡は創部周囲の皮膚に引っ張られて伸びてしまうため、抜糸後はテープを直接傷跡に貼って、創部周囲のテンションを緩めます。テープを毎日張り替えると刺激になってしまうので、3〜4日に1回貼り替えを行います。テープの貼り方は、傷に直交している方がいいとされていますが、部位によってはその限りではありません。3ヶ月ほどテープを続けるのがおすすめです。



 

こたろクリニックでは粉瘤の丁寧な治療を行なっています

当院では手術技術に長けた形成外科医が保険適用で粉瘤の手術を行なっています。痛みは最小限に、傷跡は目立たないように気を配りながら治療をしています。

まずはご相談だけでも、診療のご予約をお待ちしております。

 

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よくある質問(FAQ)

以下に、粉瘤に関するよくある質問とその答えをまとめました。

Q1:粉瘤の手術は痛い?

A1:麻酔の注射をするので、術中の痛みはありません。麻酔の注射をする際にだけ痛みがありますが、痛みが最小限になるように工夫をしています。

Q2:粉瘤は何科に受診すればいいの?

A2:粉瘤の手術は形成外科に受診をしましょう。形成外科はできものの切除手術を丁寧に綺麗にすることができます。

Q3:粉瘤の治し方は?

A3:粉瘤の治し方は、保険適用の切除手術です。本体の膜ごと手術でとってくると再発したり、大きくなることがなくなります。

Q4:粉瘤が痛い場合は?

A4:手術の前に炎症が起きて痛いことがあります。炎症が起きて大きく腫れ上がって痛い場合は、切除術ではなく切開排膿という膿を出す処置をする必要があります。膿が出ると痛みは徐々に引いていきます。

Q5:粉瘤の再発はどれくらい?

A5:手術部位に一致して新しく粉瘤ができることもあります。炎症がある時にくり抜き法をすると、再発する可能性が高まります。炎症がある場合は、炎症が落ち着いてから切除することをおすすめしています。

Q6:粉瘤は手術した方がいいですか?

A6:無限に大きくなること、いつか炎症を起こしてしまう可能性を考えると、粉瘤は手術した方がいいと思います。

Q7:粉瘤切開のデメリットは?

A7:傷跡が残ることです。目立たない傷跡にするために様々な工夫をしています。

Q8:粉瘤が出来やすい人の特徴は?

A8:原因不明、老化現象、ぶつけたりすることも原因と言われています。その中で洗いが不十分な場所によくできることから、背中や耳裏など丁寧に洗えていない場合にできやすいのかなと思います。

 

関連ページ

当院のできものについてのページになります。

 

 

(一般社団法人SMAPPY 代表理事 :吉武 光太郎 執筆)

 

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