涙袋は若々しい印象を与えるため、特に若年層の女性に人気があります。

今回は、ヒアルロン酸注射によるメリット・デメリット、施術の失敗例や回避する方法などをご説明します。

 

ヒアルロン酸注射とは

ヒアルロン酸はもともと体内にある物質で、コラーゲン組織を保持するはたらきがあり、肌の水分量や柔軟性、潤滑性を保つのに役立っています。

ヒアルロン酸の注入に使用される製剤は透明なジェル状で、硬さに違いがあり、注入部位と深さによってヒアルロン酸の硬さを変えて注入していきます。

 

ほうれい線やゴルゴラインなど、気になる部位に直接ヒアルロン酸を注入することで、肌を内側から持ち上げ、ナチュラルな仕上がりを演出できることが特徴です。

また切開せずに目元の印象を変えることが可能とされるため、メスを入れることに抵抗がある方に適しています。

 

目の下にヒアルロン酸注射をすることで、理想としているデザインの涙袋を作ることが可能と考えられます。

施術時間は5~10分で、個人差はありますが、持続期間は半年~一年半程度とされています。

 

ヒアルロン酸注射のメリット

目元にヒアルロン酸注射をする場合のメリットとして、主に以下のようなことが考えられます。

 

目が大きく見える

ヒアルロン酸注射で涙袋を作ることで、顔に立体感が生まれ、目元を大きく見せることができます。

また可愛らしく、優しい印象を演出できます。

 

ダウンタイムが少ない

ヒアルロン酸は注射で注入するだけなので、ダウンタイムの少なさが特徴です。

通常、施術後は内出血が起こる可能性はありますが、あまり起きることもなく、稀に起きる腫れも起きたとしても1週間程度で腫れが治まります。

またヒアルロン酸は体内にある成分で、時間の経過とともに少しずつ体内へ吸収されずっと残ることはあまりありません。

 

目の下のクマをカバーできる

目の下にできたクマにヒアルロン酸注射をすることで、ボリューム感をもたせ、ハリのある若々しい目元を演出できます。

 

ヒアルロン酸注射のデメリット

目元にヒアルロン酸注射をする場合のデメリットとして、主に以下のようなことが考えられます。

 

再注入の必要がある

ヒアルロン酸はもともと体内に存在している物質ですが、時間の経過とともに少しずつ体内へ吸収されていくことが特徴です。

そのため、効果を持続させるためには定期的にヒアルロン酸注射をする必要があります。

個人差と硬さによって吸収される期間にばらつきがありますが、持続期間は半年~一年半年程度です。

 

リスクがある

ヒアルロン酸注射の後、内出血や腫れなどが生じるリスクがあります。

また、極まれですが、血管塞栓により、皮膚の壊死や失明が起きたという報告が日本でもあります。

当院では内出血や塞栓の可能性を低くするため、マイクロカニューレをご用意しています。

 

痛みや違和感、たるみが生じる

ヒアルロン酸注射は、施術の際に痛みを生じます。

また、局所麻酔が切れた後の痛みや、ヒアルロン酸が注入された部位に違和感を覚える場合もあります。

 

ヒアルロン酸注射の失敗例

ヒアルロン酸注射による失敗例として、主に以下のようなことが考えられます。

 

変化がない

投与量が少ないと変化量も少なく、わかりづらい方もいらっしゃいます。

また涙袋に関しては、もともと土台がない方はヒアルロン酸を注入しても出ない方もいらっしゃいます。

 

左右差が出る

左右でヒアルロン酸の注入量に差がある場合や、ヒアルロン酸が体内へ吸収される差、目が左右対称ではない場合などに左右差が出る可能性があります。

 

大きくなりすぎる

ヒアルロン酸を涙袋に多く注入すると、涙袋が顔全体に対して大きくなり、ナメクジの様に不自然に見える場合があります。

 

青く透けて見える(チンダル現象)

ヒアルロン酸は無色透明ですが、製剤によっては目の下の皮膚の血管や筋肉が透けて青くまたは赤く見えることがあります。

 

失敗を避けるためにはクリニック選びが大切

ヒアルロン酸注射による失敗を回避するためには、医師やクリニック選びが重要です。

主に以下のような点に注意して、クリニックを探してみましょう。

 

実績がある

ヒアルロン酸注射はダウンタイムが少なく、すぐに効果を得られやすいとされるため、比較的受けやすい施術です。

しかし、医師の技術によって仕上がりに差が生まれやすい施術といわれています。

 

丁寧なカウンセリング

一般的に注入する涙袋や目の下のクマのヒアルロン酸は、片目0.1〜0.5ccが目安といわれています。

また、目元のどの位置にどの程度ヒアルロン酸を注入するかによって、仕上がりが異なります。

現在の目元の状態をしっかり確認した上で、施術の前に理想としている目元のデザインを医師と共有することが重要です。

 

アフターフォローの充実

施術後のアフターフォローについても充実しているクリニックを選ぶことも重要なポイントです。

当院では、ダウンタイムやリスクについて事前に説明し、気になることがある場合には、いつでもご相談いただけます。

 

ヒアルロン酸注射以外で涙袋を作るには

もともとある涙袋が目袋によって隠れている場合に有効なのが、脱脂手術です。

 

脱脂手術

当院では、目の下のたるみに対して、2種類の治療方法があります。

 

経結膜脱脂法

眼窩脂肪を取り除き、皮膚のたるみやくまなどを改善します。局所麻酔を追加投与しながら行いますが、目の奥が押されているような感覚を伴います。

必要に応じて止血をするため、内出血を最小限に抑えられることが特徴です。

 

仰向けの状態で適度な量の眼窩脂肪を取り除いた後は、座った状態で表情を確認し、取り除いた眼窩脂肪が適度な量であった場合は手術終了となります。

クマの凹みが強い場合のみもしくは脂肪注入をご希望の場合のみ、この後に脂肪注入を行います。

 

経皮的脱脂法と目の下のたるみ取り

脱脂手術で眼窩脂肪を取り除くと、収めていた部分の皮膚が余るため、たるみやしわが悪化することがあります。

 

そこで当院では、まぶたの表側から眼窩脂肪を取り除いた上で、余っている皮膚を除去する治療法も行っています。

目の下の表面の縁から3〜5mmほど下方を目尻に向けて「への字」に切開し、必要に応じて慎重に止血しながら余分な脂肪を取り除きます。

シワの増加の原因とされる皮膚と一部眼輪筋を除去し、縫合したら手術終了となります。

 

施術の経過とリスク

ヒアルロン酸注入、脱脂手術の施術の経過と主なリスクには、以下のようなことが考えられます。

経過や症状の現れ方、程度には個人差があります。

 

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注射の後、内出血や腫れなどが生じるリスクがあります。

また、まれに血管閉塞により、皮膚の壊死や失明が起きる場合もあります。

 

当院では内出血の可能性を低くするため、マイクロカニューレをご用意しています。

洗顔や入浴は当日から可能ですが、当日のメイクはお控えください。

飲酒や激しい運動は治療後24時間はお控えください。

 

脱脂手術

 

腫れ

翌日~1週間程度、腫れることがあります。

むくみやすい方は腫れやすいですが、全く腫れない方もいらっしゃいます。

 

内出血

経結膜脱脂法による内出血は約1割の方にみられます。

施術中、表面からはわからないような血管に麻酔の注射針が当たった場合は内出血を引き起こすことがありますが、約2週間で黄色くなり目立たなくなる方が多いです。

 

また経皮的脱脂法と目の下のたるみ取りを行った場合に生じる内出血も、通常は2週間程度で黄色くなり目立たなくなります。

 

疼痛

施術から1~2週間程度は、目を動かしたとき、圧迫したときに違和感のような痛みが続くことがあります。

 

出血

約1週間にわたって涙のように少しずつ出血することや、鼻から出血することがあります。

また約1週間は一度にまとまって出血する可能性があるため、寝具はタオルなどを敷いておきましょう。

 

血腫

手術部位に血が溜まり、塊のように感じることがあります。

大きさによって期間は異なりますが、通常は体内に少しずつ吸収されていきます。

大きい場合は再度傷口を開けて血腫を除去します。

 

シコリ感

脂肪注入をした場合、シコリ感が続くことがあります。

 

抜糸

経結膜脱脂法の場合は縫合しないため、抜糸の必要はありません

一方、経皮的脱脂法と目の下のたるみ取りを行った場合は、まぶたの表側を縫合するため、約1週間で抜糸が必要です。

 

施術料金

当院での施術料金は、下記の通りです。

 

ヒアルロン酸注射

アラガン ボルベラ1本 99,880円

目元に入れてもチンダル現象を起こしにくい製剤です。

 

脱脂手術

経結膜脱脂法242,000円
経皮的脱脂法と目の下のたるみ取り297,000円
笑気麻酔5,500円
院長指名料33,000円
脱脂直後の脂肪注入無料

目元は見た目の印象を大きく左右する重要なパーツといわれています。

ヒアルロン酸注射ではメスを入れずに涙袋を作ることが可能です。

しかし、定期的にヒアルロン酸を注入する必要があるなどのデメリットがあり、左右差が出る、変化がない、青く透けて見えるなど、さまざまな失敗例があります。

 

ヒアルロン酸注射をする場合には、丁寧なカウンセリングやアフターフォローが充実しているクリニックを選びましょう。

また涙袋を作るためには脱脂手術や脂肪注入も効果的とされるため、信頼できる医師に相談してみましょう。

 

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(こたろクリニック院長 :吉武 光太郎 監修)

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